なんでもない日常の幸せ

自分をもっと好きになる!輝きコーチの亜希です。
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今日は、エッセイ「なんでもない日常の幸せ」をお送りしまーす!
日常のどうでも良い出来事が、コロナの存在によって色味を増してきていると感じるこの頃。
三日ほど続いた雨が上がり、やっと晴れたその日。
私は、いつになく張り切って家事に勤しんでいた。
朝から洗濯だけでなく、シーツを洗って布団を干し、掃除機をかけ、買い物に出かけた。
こういうことは、まあまあ珍しいことだ。
私は家事をサボりがちな主婦なのである。
いつもはスーパーだけで済ます買い物だったが、「そうだ、床を拭くシートが切れていた」とその日は100均に立ち寄った。
平日の昼間だというのに、レジには珍しく行列ができていた。
みんな久しぶりの晴れが嬉しくて、少しでも家から出たかったのかも知れない。
ボーッと並んでいると、行列を横切りたそうなおばさんがいたので、私は前の人との間を少し開けてあげた。
すると、その見知らぬおばさんは、自分の手に持っている商品をどういうわけか私に見せた。
そして、うれしそうにこう言ったのである。
「アルコール入りのがあったの」
手に持っていたのは、最近品切れが続くアルコール配合のウェットティッシュである。しかも、キティちゃんの柄・・・。
何というか、知らないおばさんだわ、急に話しかけてくるわ、いろいろと突っ込み所の多い状況であったが、私はとっさのことに何の言葉も返すことができなかった。
ただ「うんうん」と頷いて、マスクの下でほほえんでみせた。
すると、そのおばさんは列を横切って、なにやら商品棚の方に向かっていった。アルコールの入っていない商品でも返しに行ったのかもしれない。
「今のは何だったんだろう?」「あっ、マスクしてたからほほえんでも見えてないわ~」と今起きた出来事をひとりで振り返っていると、レジが近づいてきた。
すると、レジの左側にそのアルコール入りウェットティッシュがそっと置いてあったのである。お決まりの「一人お一つまで」の注意書きと共に。
そして、それはなんと最後の一つだけ残っていたのである。こういうとき、私という人間は運命を感じて手を伸ばさずにはいられないのだった。
そして、あのおばさんに思いを馳せる。ただうれしくて誰でもよいから言いたかったか?それとも、親切心だろうか?ただ列を横切る理由が言いたかったのか?
たったこれだけのことなのだが、日常のこういう出来事って面白いよな~としみじみと感じるのであった。
というわけで、我が家には喜ぶ子供もいないのに、キティちゃんのウェットティッシュがある。
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